広島県広島市東区戸坂大上にある専教寺は、浄土真宗本願寺派に属する寺院です。この寺院は鎌倉時代に創建された古刹で、境内には松尾芭蕉の句碑もあり、江戸時代に栄えた上下俳諧を偲ばせます。
専教寺は、上下町にあり、背面に山を負い、すぐ山門の下は神石方面への道が東西に通じています。その下を上下川が東から西に流れ、また南東の方には翁山がそびえており、非常に眺めの良い場所に建てられています。
寺院の歴史は、南北朝時代のはじめ延元2年(1337年)に鎌倉の人北条九郎忠親が仏門に入り道願と号し、明光上人に随従して西国に下向し布教のところ、この地に至り専教寺を建立開山し、光照寺末としました。定かではありませんが、はじめ翁山の山麓の陰地に立てられ、のち現在地へ移転されたとの口伝もあります。