新年度を迎え、多くの企業が若手社員の離職を防ぐための新たな取り組みを始めています。特に注目されているのは、ドイツ自動車部品大手「ボッシュ」が開催する「ミニ四駆レース」や、運動会、社員寮を活用した新入社員向けのイベントです。
「ボッシュ」では、毎年新年度に入社する社員のために、チームワークを高めるイベントとして「ミニ四駆レース」を開催しています。このイベントには約70人の新入社員が参加し、チームに分かれてマシンを制作します。さらに、社長とのゲームを通じてアイテムを獲得し、試走を重ねることでマシンを調整し、スピードやデザインを競います。2017年からこの形式を採用しており、過去には運動会やファッションショーなども行われていました。
伊藤忠商事では、新入社員が寮生活を送ることを推奨しています。女性社員の寮は神奈川県川崎市に位置し、共用スペースでは自然な交流が促進されるように設計されています。若手社員同士が顔を合わせ、相談し合える環境作りが行われています。
これらのイベントや施策は、若手社員が職場に親しみを持ち、辞めにくい環境作りにつながっています。特に「ボッシュ」のイベント形式は、役員と新入社員が一緒に楽しむことで結束力を高めています。イベントが行われなかったコロナ禍には、入社後3年以内の離職率が上がったと報告されており、その効果の高さがうかがえます。
運動会をプロデュースする「運動会屋」との協力により、社員間の対話やコミュニケーションが活性化されています。参加者の声には「安心した」というものも多く、コロナ禍でオンラインに慣れた若手社員にとって、リアルでの交流の良さを再認識するきっかけとなっています。
「ボッシュ」のミニ四駆レースなどの新入社員イベントは、毎年4月1日に開催されます。新入社員が会社に初めて訪れるこの日に、楽しみながら会社への親しみを深めることを目的としています。
イベントは「ボッシュ」の所在地である横浜市都筑区で開催されます。都筑区は、横浜市の中心部からアクセスしやすく、電車や車でも訪れやすい場所に位置しています。
若手社員の離職を防ぐために、「ボッシュ」や伊藤忠商事のような企業が様々な工夫を凝らしたイベントを設けています。これらは、社員の結束力を高め、社内コミュニケーションを活性化させる効果を持っています。新しい年度の始まりに、若手社員同士が絆を深め、安心して働ける環境づくりは、企業にとって重要な取り組みとなるでしょう。新年度には、ぜひこれらのイベントを通じて新たな仲間との出会いや、企業文化を体感してください。
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