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不人気セダンから生まれた700馬力のドリフトモンスター

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最終更新: 2026年4月7日(火)
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詳細情報

チューニングの可能性を最大限に引き出したR33スカイラインセダンが、ドリフトモンスターとして生まれ変わりました。2012年10月号のOPTION2で紹介された、700馬力のRB25DETエンジンを搭載した異端の一台。不人気とされていたセダンボディに、フルチューンGT-R並みのパフォーマンスを詰め込んだこの車両は、自動車愛好家にとって必見の逆襲劇です。

不人気セダンから生まれた700馬力のドリフトモンスター

チューニングベースとしてのR33スカイラインセダン

R33スカイラインセダンは、チューニングベースとしてはマイナーな存在です。スポーツカーとしてのイメージが強いスカイラインシリーズの中でも、セダンボディは一般的な選択肢ではありませんでした。しかし、このセダンに本気のチューニングを施すと、どのような可能性が生まれるのでしょうか。その答えが、コンプライド(旧アキュレイト)のスタッフによって実現されました。

ドリフト用お遊びマシンとしての開発背景

このR33スカイラインセダンは、チューンド中古車の販売や製作を手がけるコンプライドのスタッフが、ドリフト用のお遊びマシンとして製作した一台です。単なる趣味の範囲を超え、徹底したチューニングが施されています。セダンボディという制約がありながらも、スポーツカー並みのパフォーマンスを実現する挑戦は、自動車愛好家の心をつかむ要素となっています。

700馬力を生み出すエンジンチューニングの詳細

RB25DETベースの2.7L化エンジン

このマシンの心臓は、R33後期型のNVCS付きRB25DETエンジンをベースにしています。NVCS(可変バルブタイミングコントロールシステム)は、燃費と性能のバランスを取るための機構ですが、このチューニングではキャンセルされています。高回転域を使用することを想定した設計変更です。

エンジンの腰下(ピストン、コンロッド、クランクなどの部品)には、東名パワード製の鍛造ピストンやH断面コンロッド、そしてRB26純正クランクが組み込まれました。これらの部品を組み合わせることで、2.5Lから2.7Lへの排気量アップが実現されています。

T51R-KAI BBターボの搭載

ターボチャージャーには、ビッグシングルの代名詞とされる「T51R-KAI BB」が選択されました。高回転で炸裂するパワーと、ウエストゲート(ターボの過加圧を制御する弁)のサウンドが欲しくてこのターボが選ばれたとのことです。

ブースト圧1.7キロ時の最高出力は700馬力に達します。これはフルチューンを施したGT-Rと同等のパフォーマンスです。一般的なセダンボディに搭載されたこのパワーは、まさに怪物級の仕様といえるでしょう。

燃調とエンジン管理システム

ドリフト時の過酷な負荷を考慮して、F-CON Vプロ(エンジン制御コンピュータ)での燃調は濃い目に設定されています。この設定により、サーキットでも水温や油温が安定しているとのことです。安定したエンジン管理は、高出力エンジンの信頼性を確保するために不可欠な要素です。

ドリフト性能を高めるシャシーチューニング

燃料システムと剛性強化

700馬力のエンジンを制御するためには、単なるエンジンチューニングだけでは不十分です。トランク内には、ドリフト時の燃料片寄りに対応するため、コレクタータンクと2つの燃料ポンプが設置されています。

これらをマウントするための鉄パイプは、フロアにガッチリ溶接されており、リヤセクションの剛性アップも同時に狙われています。ドリフト走行時の横Gに耐えるための構造補強です。

サスペンションとブレーキシステム

車高調はGPスポーツのGマスターが採用されています。ビッグパワー化に伴い、ブレーキシステムにはエンドレス製の6ポットキャリパーが導入されました。700馬力のパワーを制御するには、同等の制動力が必要不可欠です。

操舵性能と駆動力配分

重要な切れ角(ハンドルの最大転舵角)は、オリジナルのショートナックルでハイアングル化が達成されています。ただし、R33は大幅に切れ角をアップするとパワステベルトがすぐに切れてしまうため、かなり抑えた設計にしているとのことです。

駆動力配分には、ニスモの2WAY機械式LSD(リミテッドスリップディファレンシャル)が組み込まれています。ドリフト走行時の駆動力配分を最適化するための重要な部品です。

セダンらしさを保つエクステリアデザイン

純正フェンダーのワイド化

エクステリアは、セダンらしさを損ねないことをコンセプトに設計されています。GT-Rフェンダーは膨らみすぎていて好みではないという理由で、あえて純正の鉄フェンダーが使用されました。前後とも片側30ミリほど叩き出すことで、さりげなくワイド化されています。

フロントバンパーとヘッドライトの加工流用

フロントバンパーおよびヘッドライトには、GT-R(BCNR33)用のパーツが加工流用されています。ボリューム感のあるBNスポーツ製のサイドステップとのバランスを考慮し、バンパーはリップの厚みがある後期用が選択されました。

サンルーフ付きであることも、このセダンのこだわりの一つです。セダンボディながらも、スポーツカーとしての存在感を放つ外観に仕上げられています。

マフラーとエキゾースト環境

エキゾースト環境は、限界までローダウンすることを前提に製作されています。フロントパイプやマフラーはできるだけフロアに沿う形状で、路面とヒットしないように設計されました。ドリフト走行時の激しい動きにも対応できる構造です。

快適性と機能性を両立した室内空間

エアコンとカーステレオの装備

室内はエアコンとカーステレオが装備された快適仕様になっています。700馬力のドリフトマシンでありながらも、日常的な快適性が確保されているのです。

機能的なインテリア設計

センターのエアコン吹き出し口はスムージング(滑らかに整形)され、水温計がマウントされています。灰皿の位置にはブーストコントローラーが埋め込まれるなど、一体感を徹底追求した設計です。

ミッションは純正5速が使用されていますが、700馬力のパワーに耐えられずよくブローするとのことです。これは、セダンボディと純正ミッションの組み合わせにおける、パワーの過剰さを物語るエピソードといえるでしょう。

ドリフト性能を高めるリヤシート廃止とロールケージ

4ドア車だからといって利便性を求めているわけではないため、リヤシートは潔く排除されています。ドリフト時の追従性を高めるためにロールケージもインストール済みです。安全性と走行性能の両面から考慮された設計です。

このチューニングカーが示す可能性

不人気モデルの逆襲

チューニングベースとしては超マイナーなR33スカイラインセダンのNAモデルでしたが、作り手のやる気次第ではGT-R以上の速さとカッコ良さを手にすることができます。このマシンは、その可能性を実証する生きた証拠となっています。

不人気とされていたセダンボディが、700馬力のドリフトモンスターへと生まれ変わるプロセスは、自動車愛好家にとって大きなインスピレーションを与えるものです。

記事掲載情報と取材協力

掲載誌と配信日時

本記事は、OPTION2の2012年10月号で初めて掲載されました。その後、2026年3月12日(木)13時00分にMotorFanを通じてYahoo!ニュースで配信されています。

取材協力先

このチューニングカーの製作と取材協力は、コンプライドが行いました。

コンプライド

住所:埼玉県桶川市坂田1509-5

電話番号:048-783-4011

チューンド中古車の販売や製作を専門とするコンプライドは、このようなハイレベルなカスタマイズを実現する技術力を持つショップです。

まとめ

「不人気R33スカイラインセダンの逆襲」は、700馬力のRB25DETエンジンを搭載した、まさに怪物級のドリフトマシンです。セダンボディという制約がありながらも、フルチューンGT-R並みのパフォーマンスを実現した本車両は、自動車愛好家にとって必見の存在といえるでしょう。

2012年10月号のOPTION2で紹介されたこのマシンは、チューニングの可能性を最大限に引き出す事例として、今なお多くの愛好家から注目を集めています。セダンらしさを保ちながらも、スポーツカー顔負けのパフォーマンスを備えたこの一台は、自動車カスタマイズの新しい可能性を示唆しているのです。

不人気とされていたモデルが、作り手のやる気と技術力によってどのように変貌するのか。その答えがここにあります。

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