西善寺は広島県山県郡安芸太田町大字川手794番地に位置する浄土真宗寺院です。この寺院は文暦元年(1234年)に開創され、現在は臨済宗南禅寺派に属しています。かつては浄土系や天台系の念仏の寺院でしたが、阿弥陀三尊の信仰を中心に多くの信者を集めていました。
本堂には阿弥陀三尊像が安置されており、阿弥陀如来を中央に左に観世音菩薩、右に勢至大菩薩が配されています。この三尊仏は前屈みの立像で、参詣者をやさしく極楽の浄土に迎えてくれるよう感じられます。また、寺院の山門をくぐると、本堂前庭のコミネモミジの巨木にまず驚かされることになると思います。このコミネモミジは樹齢およそ600年、幹囲り2.9メートル、樹高9メートルで、新緑や紅葉の頃には特に美しく、大勢の参拝者が訪れます。
西善寺は阿弥陀三尊を中心に、ボケ封じ、延命長寿、安楽往生の寺として信仰されています。寺院の周囲には四季を通じて花を楽しめる環境が整っており、イロハモミジ、牡丹、金木犀などが見られます。関東1都6県の「花の寺」と称される寺院の一つでもあります。