弘宗寺は広島県福山市桜馬場町にある臨済宗妙心寺派の寺院です。曹渓山と号し、福山城跡の東北に位置しています。この寺院は福山市の開祖である水野勝成ゆかりのお寺で、400年余りの歴史を持っています。
弘宗寺は水野勝成が父忠重の菩提寺として建立した賢忠寺(寺町曹洞宗)に続き、自らの菩提寺、隠居寺を計画しました。勝成は豊後臼杵(大分県)月桂寺から名僧である蠻江禅師を迎え、福山に弘宗寺を開山しました。蠻江禅師は幕府より紫衣を許された高徳な僧で、福山藩から道中80名の従者を出されたと記されています。
弘宗寺は歴史的に重要な役割を果たしてきました。勝成は島原一揆討伐の幕命を受け、戦死者及び家臣の論功行賞を行うために僧侶300余人を弘宗寺仮堂に集め、大法要を行ったと記録されています。また、勝成は慶安元年(1648年)に備後一の宮吉備津神社(国重要文化財)の荒れていた本殿を蠻江和尚に命じ再建し、「一宮重興記」として由緒などを記録しています。