八田原ダムは広島県世羅郡世羅町小谷字苦谷山に位置する大規模な多目的ダムです。このダムは芦田川水系の治水と福山市を中心とする備後経済圏に対する利水を目的として建設されました。堤高は84.9メートルで、重力式コンクリートダムとして設計されています。
八田原ダムは国土交通省中国地方整備局が管理する国土交通省直轄ダムで、1973年に計画が着手されてから四半世紀という長い年月をかけて完成しました。ダムの建設によって、八田原地区の住民55戸が移住し、JR西日本福塩線も新しく掘削された八田原トンネル経由となり大きく迂回する経路に変更になりました。
八田原ダムは洪水需要の調節や工業用水の確保、生活用水の供給など多くの目的で利用されています。特に洪水調整の目的で建設されたため、下流の河川環境のための放流水も管理されています。八田原ダムは芦田川の治水と地域の発展に大きく寄与しています。