西条酒造協会は広島県東広島市西条朝日町に位置する酒造協会です。この協会は、伝統的な広島流の三段仕込みにより製造された西条酒を管理しています。西条酒は広島県産の酒造好適米100%を使用し、西条酒造協会会員が管理する井戸水を使用して製造されています。
西条地区は、瀬戸内海式気候に属し、気温が温暖な地域です。冬は寒く、夏は昼夜の寒暖差が大きいため、酒造好適米の栽培に適しています。西条地区は古くから米作が行われ、広島県内屈指の穀倉地帯であり、現在は県の酒造好適米産地のうち県南部では西条盆地とその周辺だけが残っています。
西条酒造協会は、西条駅周辺に多くの蔵が集積しており、鉄道が通り駅ができた後、蔵が造られたのではなく、蔵が多くある場所に駅を持ってきて発展していった歴史があります。現在、西条酒造協会は国の登録記念物・登録有形文化財、2009年近代化産業遺産「瀬戸内海沿岸の気候風土に育まれた製塩業・醸造業の近代化の歩みを物語る近代化産業遺産群」に認定されています。