大師寺(海田のお大師さん)は、広島県安芸郡海田町稲荷町に位置する寺院です。この寺院は、周囲を数千基のお墓に囲まれ、裏山より山頂までに日の浦山四国八十八ヵ所の石仏を安置しています。山全体を信仰の霊場として一般に開放されており、海田のお大師さんとして親しまれています。
大師寺は、天保十一年(1840年)に創建され、明治初年に大和国信貴山より毘沙門天王を勧請しています。寺院の主尊は南無大師遍照金剛で、御詠歌には「厄除を願うもろびと 救うまで みのりかがやく 月光の山」とあります。特に毘沙門天王は、商売繁盛や心願成就の守護神として霊験あらたかにして、多くの願いを叶えて下さる福の神です。
寺院の周囲には、近年まれにみる巻物の般若心経一萬巻のお写経奉納所があります。また、毎月三日には毘沙門天王御縁日、毎月二十一日には弘法大師御縁日が行われます。年中行事としては、元日から三日までの修正会、節分会、毘沙門天王出現大祭などが行われます。
広島県安芸郡海田町稲荷町2-1