広島で開催 マイクロバスと安定の舞台魅力
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広島県広島市中区昭和町にある木造菩薩坐像は、文化財として指定されています。この像は、中国宋代の影響を受け、鎌倉時代の仏師肥後別当定慶に連なる慶派仏師の作と考えられています。造像年代は13世紀の第2四半期とみられています。
この像は、巌(磐座)上に左ひざを立てて坐する遊戯坐(ゆげざ)と呼ばれるスタイルが特徴的です。また、2本腕であることが特徴であり、密教尊像として当初から如意輪観音として造像されたものかどうかには諸説あります。同様の2本腕の如意輪観音とされる四天王寺式如意輪観音の図像が等妙寺に伝わっており、本像も如意輪観音として造像された可能性が高いとみられます。
この像は、等妙寺の旧本尊と伝わる像です。「等妙寺縁起」には七堂伽藍(山王社、12坊外)を建立した折、80ばかりの老翁が背負って来て、「本尊にせよ」と言い捨て行方不知となったと記されています。現在は、等妙寺観音堂(如意輪堂・江戸中期・町指定)内に安置されています。普段は尊顔を拝むことは叶いませんが、特別な展覧会などで公開されることがあります。