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旧千葉家住宅

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広島県安芸郡海田町中店8-31

スポット概要

旧千葉家住宅は、広島県安芸郡海田町中店にある文化財指定の歴史的建造物です。この住宅は、江戸時代に山陽道(西国街道)の宿場町として栄えた海田にあり、宿駅の要職を勤めた千葉家の旧宅です。主屋・角屋・座敷棟および泉庭で構成されており、特に安永三年(1774)に建築された座敷棟は、同時期に立てられた付属建物や泉庭とともに、建築当初の統一感ある接客空間の面影を今によく伝えています。

この住宅は、寛政元年(1789)の屋敷略図が残っており、主屋と角屋は主に日常の生活空間として、座敷棟は接客用の空間として使い分けられていました。古図によると、かつては奥行きがさらに長く、屋敷を取り囲むように蔵や住居があり、主屋の東側から後方には酒造関係の建物が立ち並んでいたようです。

現在、文化財に指定されている座敷棟は、江戸時代中期の安永三年(1774)の建築です。玄関の間・次座敷・本座敷の他、渡り廊下で浴室、厠といった付属施設とつながっています。中心となる本座敷には、床の間が設けられ、面皮柱を用い、床脇に付書院を組み合わせるなど、全体として数奇屋風の趣向でまとめられています。庭園については、江戸時代の早い時期に営まれたと考えられ、安永三年(1774)の書院建替と同時に改造されました。庭の最奥部には、千葉家由来の妙見神がまつられ、築山や滝口には古い部分を残しながら、大きな立石をつくばいとして配するなど、優れた意匠がみられます。


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旧千葉家住宅
住所

広島県安芸郡海田町中店8-31