旧広島陸軍被服支廠は、広島県広島市南区出汐に位置する大日本帝国陸軍の被服廠として建設された施設です。1913年に竣工した鉄筋コンクリート造りの倉庫4棟で構成されており、広島市が「被爆建物」の一つとして認定しています。この施設は、軍服や軍靴の製造・貯蔵を担っていたが、戦後は学生寮や運輸倉庫として利用されました。
広島市への原子爆弾投下の際、爆心地から2670メートルの距離にあり、鉄扉が歪むなどの被害を受けましたが、倒壊は免れました。被爆直後は臨時救護所となり、多くの被爆者を受け入れました。現在は、広島県が所有する3棟と国が所有する1棟の耐震工事が計画されています。
この施設は、日本の鉄筋コンクリート造建物としては現存最古級の建築史的価値があり、国の重要文化財に指定されています。広島県は、保存運動を進め、耐震補強のための工事を進めています。
広島県広島市南区出汐2-4-60