
華と陶の共演 新たな美の発見2026展示会
開催期間:
盛月堂総本舗は、神奈川県小田原市入生田の旧東海道沿いに佇む和菓子店です。創業は明治17年(1884年)にさかのぼり、箱根観光の拠点として栄えた歴史ある街並みの中で、140年を超える伝統を受け継いでいます。小田原の豊かな梅文化とともに歩んできた老舗として、地元の人々や旅人に親しまれています。
看板商品である「甘露梅」は、こしあんをもっちりとした求肥で包み、さらに梅酢で甘く煮た紫蘇の葉で包み込むという二重の甘酸っぱさが特徴です。ひと口かじると、しその爽やかな香りが広がり、練りこまれた餡のなめらかな甘みとの調和が楽しめます。年間を通じて提供される代表銘菓であり、12個入り1080円からと手ごろな価格も魅力です。
ほかにも梅をテーマにした和菓子が多彩にそろい、梅ようかんや梅せんべい、季節限定の生菓子など、素材の風味を生かした品揃えが豊富です。すべて手作業で仕上げられるため大量生産は難しいものの、一つひとつ丁寧に作られるこだわりの味わいは、贈答用としても喜ばれています。地元の梅を活用したオリジナル商品も随時登場し、訪れるたびに新たな発見があります。
店内は落ち着いた和の趣で、小さなショーケースに並ぶ和菓子が美しく映える空間です。包装には伝統の紋様をあしらった和紙を用い、贈答用にも映える佇まいにこだわっています。これからも地域の風土を大切にしながら、手仕事の温かみを伝える和菓子づくりを続け、小田原銘菓の魅力を未来へとつなげていきます。