高信寺は広島県広島市中区河原町にある寺院です。高野山真言宗に属し、広島新四国八十八ヶ所霊場の第七十三番札所でもあります。この寺院は、原爆で家族を失った女性高さんによって建立されたもので、平和祈願のスポットとして知られています。
高信寺は、原爆ドームとは川一つ隔てて対岸にあるため、人類破壊と悲劇のシンボルに対する平和と希望のシンボルとしての役割を果たしています。また、寺院の近くには、原爆によって愛する夫と子供を失った高さんの慈母の像(慈母碑)が建てられています。この像は広島の平和祈願のスポットのひとつでもあります。
寺院では、護摩行をはじめとする年中行事、葬儀や供養、各種法要などが行われています。護摩行は紀元前のバラモン教やゾロアスター教でも行われていた儀式で、燃え上がる炎の前で全身全霊願いを込めながら読経し、煩悩を炎と一緒に焼き尽くす修行です。高信寺は、広島市民にとって重要な精神的な拠り所として機能しています。