広島県広島市南区宇品御幸にある旧宇品陸軍糧秣支廠建物は、かつて大日本帝国陸軍が運営していた糧秣の保管・補給・製造施設です。この施設は、兵士の食糧と軍馬の飼料の調達・貯蓄・配給を目的として設置されました。さらに、牛肉缶詰や精米の製造、試験、検査も行われていました。
この施設は、1910年頃にレンガ造りで建てられました。現在、広島市郷土資料館として利用されており、1911年に竣工した旧缶詰製造工場の一部が残っています。この建物は、南棟、北棟、中央棟から構成されており、鉄骨小屋組みの鋸屋根が特徴的です。被爆時には爆心地から距離があったため倒壊は免れたが、中央棟の鉄骨が折れ曲がる被害を受けました。
この旧宇品陸軍糧秣支廠建物は、広島市郷土資料館として利用されており、重要文化財に指定されています。現在は、広島市の歴史と文化を学ぶための資料館として機能しています。施設の歴史的価値と文化的価値が高く評価されており、広島市の重要な観光スポットの一つとなっています。