久米美術館は、東京都品川区上大崎に位置する、歴史家・久米邦武とその長男で洋画家の久米桂一郎の業績を記念して設立された美術館です。1982年(昭和57年)に開館し、目黒駅西口から徒歩約1分というアクセスの良さが魅力です。
館内には、久米邦武が岩倉使節団の一員として欧米12か国を歴訪し、その記録をまとめた『米欧回覧実記』の原稿や、邦武の著作、日記、書簡などの資料が展示されています。また、久米桂一郎の油彩画、水彩画、素描、写生帖などの作品も所蔵しており、彼の画業を初期から晩年に至るまで紹介しています。
展示は、久米父子の資料や作品を中心に、桂一郎の師であるラファエル・コランや、友人の黒田清輝、東京美術学校(現・東京芸術大学)の教え子たちの作品も随時展示されています。また、様々なテーマに基づいた特別展も開催されており、明治時代の美術や歴史に関心のある方にとって、貴重な資料を鑑賞できる場となっています。
館内は静かで落ち着いた雰囲気が漂い、明治時代の先人たちの足跡を辿るのに適した環境です。展示室の外には、絵はがきや図録の販売コーナーもあり、訪れた記念として購入することもできます。
久米美術館は、明治時代の歴史や美術に触れたい方にとって、静謐な空間で貴重な資料や作品を鑑賞できるスポットです。目黒駅からのアクセスも良好で、気軽に立ち寄ることができます。