広島県広島市西区古江東町にある誓立寺は、浄土真宗本願寺派に属する寺院です。この寺院は、粟原山誓立寺と号し、甲斐国巨摩郡原田庄に開基された歴史ある寺院です。開基は武田信光の三男、幼名竹千代丸で人皇八十八代高倉院の御宇、承安四年甲午(1174年)に出家した人物が始まりとされています。
寺院は、弘安年中(弘安元年は1278年)に芸州佐東郡金山の麓、西原に移り、清立坊と号しました。慶長年中(慶長元年は1596年)には現在の中区立町に移り、元和九年発亥(1623年)六月廿四日には清立坊を改め、粟原山誓立寺と号するようになりました。
現在の誓立寺は、深信講の説教場であった場所にあり、文化五年(1808年)には広家代十八代半兵衛氏が碩学雲幢師を招請して、幻華庵を私費で建立しました。明治六年六月六日には古田小学校の起源となり、明治三十五年には説教場に改称、昭和十七年には教会に改名され、現在の誓立寺となったとされています。