西教寺は、広島県三次市甲奴町小童に位置する浄土真宗寺院です。この寺院は、聖徳太子が創建し、後に慈恵大師良源上人が復興したと伝えられています。現在は、天台真盛宗の総本山として全国に400余りの末寺を持っています。
西教寺は、1571年の比叡山焼き討ちで被災した後、明智光秀が復興に尽力したことで知られています。光秀は、坂本城の城主となり、西教寺の檀徒にもなりました。寺院の総門は坂本城城門を移築したもので、鐘楼堂の鐘は昭和62年まで陣鐘を使用していました。現在は、収蔵庫に保管されています。
寺院の本堂は、江戸時代に建てられたもので、欅の素木造を使用した豪華な装飾が施されています。内陣には、重要文化財の本尊丈六の阿弥陀如来が安置されています。また、客殿には小堀遠州作の庭園があり、裏山の急傾斜を巧みに利用した鑑賞庭園となっています。境内には、琵琶湖を眼下に望む絶景スポットもあります。