太宰府市で毎年行われる「鬼すべ神事(Onisube)」は、新年を迎えるにあたって災厄をはらい、幸運を招くための伝統的なイベントです。この迫力ある行事は、太宰府天満宮で行われ、多くの観光客や地元の人々が訪れます。
鬼すべ神事は長い歴史を持ち、その起源は古く平安時代にまでさかのぼります。由来は定かではありませんが、のちに神道と結びつき、地域の伝統行事として受け継がれてきました。
毎年1月7日に行われるこの神事では、およそ300人の氏子奉仕者が参加し、「燻手(すべて)」「鬼警固」「鬼係」といった役割に分かれます。イベントのメインは夜21時頃、大松明に火がかけられ、会場は一瞬で炎と煙に包まれます。燻手が大団扇で煙を送り込み、一方で鬼警固が板壁を破って鬼を守る構図が繰り広げられます。
このイベントの最も魅力的な部分は、火を用いた壮大な攻防戦です。夜空を焦がす迫力ある炎と煙は、見る者に強烈な印象を与えます。一瞬一瞬が見逃せない程の緊迫感で、訪れる人々を釘付けにします。
神事に使われる大松明や大団扇、そして鬼役の衣装は、すべて地域に根差したもので、現地の伝統文化が色濃く反映されています。また、参加する人々の熱意や、鬼すべ堂の中での息の詰まるような緊張感も必見。彼らの情熱がこのイベントをさらに魅力的なものにしています。
鬼すべ神事は毎年1月7日に、太宰府天満宮にて開催されます。太宰府市は、福岡からアクセスしやすく、公共交通機関を利用しての来場も便利です。
太宰府天満宮へのアクセスは、西鉄五条駅から徒歩約5分の距離にあります。他にも主要な都市からの直通バスも運行しており、初めて訪れる方でも迷うことなく到着できます。
鬼すべ神事は、太宰府の冬を彩る魅力的な伝統イベントです。炎と鬼の演舞が織りなす神秘的な光景や地域の人々の情熱が、大いに感じられるこの行事は、新しい年を迎えるにあたり、ぜひ訪れて体感したい行事の一つです。太宰府の持つ歴史と文化を実感し、心に残る素晴らしいひとときを過ごしてください。
福岡県太宰府市宰府4-7-1