岩屋寺連絡所は広島県三次市十日市東6丁目8-35に位置する寺院です。境内には、古第3紀中部始新世に形成された奇岩が並び立つ景観があり、海(入江)の凸凹の激しい結晶片岩の基盤の上に堆積した礫岩層が断層運動による地盤の隆起と浸食作用の結果、現在のような地形を呈しています。
本堂は昭和2年(1927)に落慶し、山全体を本尊とする縁起に基づいて、背後の巨岩(金剛界峰)と一体となった構えです。毎月28日には護摩祈祷が行われます。また、大師堂は大正9年(1920)に落慶し、国の重要文化財に指定されています。旧暦3月21日には弘法大師慶讃法要が行われます。
寺院には、岩窟(岩屋)があり、多くの僧が籠もり修行を行っていたと伝えられています。穴禅定(あなぜんじょう)には地蔵尊、不動明王、弘法大師の石像が安置されており、多くの参詣者の信仰を集めています。さらに、虚空蔵堂裏の岩窟には弁財天が安置されています。