広島県三次市三次町にある吉祥院は、真言宗御室派の寺院です。この寺院は、承和元年(834年)に弘法大師の勅命により秦氏の支援により開基され、1200年以上の歴史を持ち、三次町で最も古いお寺です。
境内には、斜面に作られた階段があり、四国八十八カ所の砂が埋め込まれています。この砂を踏んでお参りすることを「お砂踏み」と呼び、最後の八十八カ所目の階段まで登ると、太師堂があります。また、境内には、空海が書いた書物や菅原道真の直筆の人物像も所有されています。
本堂の中には、凛とした姿の弘法大師の像が中央に構えられており、仏具などから歴史と風格を感じることができます。吉祥院は、三次浅野藩の初代藩主浅野長治によって鳳源寺や妙栄寺が建てられ、浅野藩の武運長久を祈念する祈祷寺とされています。