令和七年度さいたま市民大学が織りなす新時代未来学び大冒険物語
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さいたま市が取り組む「3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化」は、都市計画や災害リスク、交通など多岐にわたる公共施設や都市の特徴を立体的に再現した3Dデータを、誰もが手軽に利用できるように整備・公開するプロジェクトです。今回の記事では、3D都市モデルの特徴とその活用方法、またさいたま市で実施された具体的なイベントや取り組みについて詳しくご紹介します。
3D都市モデルは、建築物や道路、都市計画情報などが持つ「意味」までを加味して高精度に再現されており、これに基づくシミュレーションや可視化、さらにはゲームやVRなど様々な分野での利用が期待されています。
本プロジェクトは、国土交通省が主導して様々なプレイヤーと協働し、2020年度にスタートした「PLATEAU」プロジェクトの一環として実施されています。3D都市モデルは従来の単なる形状データとは異なり、建築物の用途や階数、都市計画情報など、各種情報を含んだデジタルツインデータです。これにより、都市全体のさまざまな側面を一目で把握できるだけでなく、さまざまなシミュレーションや分析、さらには新たなサービスの創出といった幅広い活用が可能となっています。
さいたま市では、市全域を対象に3D都市モデルの整備・オープンデータ化を進めており、誰でもWebビューワーを利用してリアルタイムに都市の3Dデータを閲覧することができます。詳細なデータは各年度ごとに公開されており、2020年度から最新の2024年度の整備データまで、連続的にアップデートされています。
さいたま市は、3D都市モデルのオープンデータ活用に関して多角的な試みを行っています。具体的には、
・「マインクラフト」を用いたワールドデータ作成イベントにより、市民が仮想空間上で都市の魅力を体験できる取り組み
・時系列での浸水データを三次元で可視化することで、防災対策に関する理解を深める試み
・大宮駅や浦和駅周辺の建築物や道路、さらにはさいたま新都心駅周辺の特殊な都市設備や植生モデルなど、エリア別にデータの詳細な整備
これらの取り組みは、都市計画課や都心整備課、経済産業省や国土交通省と連携しながら進められ、公共データを活用した新しい都市の魅力発信およびシミュレーション技術の向上につながっています。
さいたま市では、デジタルデータを活用したワークショップや体験イベントが開催され、参加者は3D都市モデルの魅力を実際に手に取る形で感じることができます。
例えば、2024年には「マインクラフトのワールドデータ作成」イベントが実施され、市内全体を仮想空間上で再現したデータを基に、市民自らがまちづくりに参加するという新しい試みが行われました。
さらに、3D建築物モデルの詳細なデータを利用したワークショップでは、都市計画の基礎や防災シミュレーションの実施方法についての解説が行われ、プロの技術者だけでなく一般の市民も気軽に学べる内容となっています。これにより、デジタルデータの新たな可能性を実感できるとともに、まちづくりへの参画意識が高まる好機となっています。
このプロジェクトでは、3D都市モデルを利用した多様なユースケースが展開されています。
・大宮駅・浦和駅周辺での建築物や道路のモデリングによる都市の全体像の把握
・災害リスクや土地利用、橋梁モデルなど、社会インフラに関する重要情報の可視化
・独自の都市計画決定情報や都市設備のデータ整備による、将来のまちづくりに向けたシミュレーション
これにより、専門家と一般の市民との間で情報の共有が進み、都市の最適な運用や防災計画、さらには新たなサービスの開発といった幅広い試みが実現されています。また、国土交通省が提供するPLATEAU VIEWやさいたま市版Webビューワーを通じて、最新のデータに基づいた情報を簡単に閲覧できるのも大きな魅力の一つです。
さいたま市による3D都市モデルの整備・活用に関連する各種イベントは、2024年度を中心に実施されており、特に注目すべきは以下のスケジュールです。
・2024年中に開催された「マインクラフトのワールドデータ作成イベント」や、時系列浸水データの三次元可視化のワークショップは、多くの市民や関係者から高い評価を受けました。
・また、最新の取り組みとして、2025年3月9日に予定されている「PLATEAU×Unityハンズオンイベントinさいたま」が計画され、こちらはUnityというゲームエンジンを活用した実際のアプリケーション開発体験が行われるため、エンジニアやクリエイター、またはこれからデジタル技術に触れてみたいと考える市民にも非常に魅力的なイベントとなっています。
これらのイベントは、さいたま市の公式サイトや国土交通省のPLATEAU公式ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/plateau/)で随時案内されており、最新情報のチェックをおすすめします。
今回ご紹介するイベントは、いずれもさいたま市内で開催されるため、公共交通機関やお車で簡単にアクセスが可能です。
各会場の詳細な住所や交通アクセスについては、さいたま市の公式サイトや専用のイベントページに掲載されています。例えば、さいたま市版PLATEAU VIEWのWebビューワーは、インターネットを通じて全国どこからでもアクセスできるため、現地に来られない方も最新データを閲覧することが可能です。
また、イベントへの参加は無料であるものや、一部参加費が必要なプログラムもありますが、すべて詳細な情報は事前に公開され、参加登録もオンラインで行えるため、手軽に参加できる環境が整っています。
「3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化」は、さいたま市が先進的なデジタルツインデータの整備を通して、市民と関係者に新たな価値提供を目指すプロジェクトです。
都市全体のデータを高精度に再現することで、まちづくりや防災対策、さらにはVRやシミュレーション、ゲーム制作など、幅広い分野への応用が期待されています。
2024年度に実施された各種イベントでは、市民自身がデジタルデータを活用し、実際に体験する場が提供され、まちづくりへの参画意識を高めるとともに、最新技術の理解を深める好機となりました。
さらに、2025年3月9日に予定されている「PLATEAU×Unityハンズオンイベントinさいたま」など、今後もさまざまなイベントが計画されており、参加者は実践的な体験を通じてデジタル都市づくりの最先端に触れることができます。
デジタルデータの利活用がもたらす新しいまちづくりの可能性を感じ、ぜひ一度、最新の3D都市モデルによるイベントに足を運んでみてください。市民として、また技術やデザインに関心を持つ皆さんにとって、今後の都市の進化を体感できる貴重な機会となるでしょう。