伊都郷土美術館では、「近代洋画を支えた画家たち~文展のスタートから終戦まで」をテーマとした特別企画展が開催されます。この展示では近代日本の洋画の発展を支えた画家たちの作品が紹介され、最終日には本展の作品提供者による特別トーク企画も予定されています。洋画の歴史や個々の作品に触れながら、深い芸術の世界を楽しむ機会を提供しています。
この企画展は、明治から終戦までにかけての日本の近代洋画の発展に焦点を当てています。特に、官展として知られる政府主催の美術展覧会がどのように画家たちを支え、どのように美術界に影響を与えたかを展示を通して考察します。
展示には、糸島市在住のコレクター「私美」氏の所蔵品が含まれています。開催期間中、約30点の作品が公開され、その多くは官展で実績を持つ画家たちによるものです。須田剋太の「線路」や亀高文子の「平泉北上川風景」、岡田又三郎の「裸婦」など、日本近代洋画の代表作を楽しむことができます。
展示の最終日には、「私美」氏がコレクションにまつわる裏話を語るトーク企画が予定されています。明治・大正・昭和戦前の作品を中心としたコレクションの背景や、オークションの世界でのエピソード、作者不詳の作品の謎に迫る内容などが予定されており、美術ファンには見逃せないイベントです。
この展示は単なる作品紹介にとどまらず、近代日本の美術展覧会の歴史やその社会的役割についても詳しく説明されています。官展の設立からその変遷、関与する画家たちの葛藤など、美術史に馴染みのない方でも分かりやすく理解できる内容です。
展示される30点余りの作品はすべて様々なストーリーを持ち、それぞれの作品が持つ背景や美術的価値について知ることができます。特に、日本における洋画の発展と官展の関係性について触れることで、芸術そのものの奥深さを観ることができます。
最終日に開催されるトークイベントでは、コレクター「私美」氏の長年の経験や油絵に対する情熱を直接聞くことができ、絵画コレクションの醍醐味を肌で感じることができます。作品に込められた物語や思いを知ることで、一層の感銘を受けることでしょう。
本企画展は、2023年8月29日(火曜日)から9月24日(日曜日)まで開催されます。開館時間は9時から17時(入館は16時30分まで)で、月曜日は祝日を除き休館日となります。
伊都郷土美術館までのアクセスについては、以下を参考にしてください:
住所:福岡県糸島市前原西1丁目1-1
問い合わせ先:伊都郷土美術館 電話番号:092-322-5661
「近代洋画を支えた画家たち~文展のスタートから終戦まで」の企画展は、日本近代洋画の歴史に触れる絶好の機会を提供します。官展の役割や画家たちの作品を通じて、日本洋画の発展の軌跡を体感することができ、また、コレクターによる貴重なトークも含め、深い芸術の魅力を堪能できる仕上がりとなっています。興味のある方はぜひこの機会に美術館を訪れ、魅力あふれる展示を楽しんでください。
福岡県糸島市前原東2丁目2-8