広島県福山市鞆町鞆に位置する碇造船所は、造船業を中心とした施設です。この造船所は、瀬戸内海沿岸にあり、古くから潮待ちの港として栄え、万葉集にも詠まれています。日本で最初の国立公園に指定された瀬戸内海を代表する景勝地の一つでもあります。
この地域は、歴史的に重要な港町として栄え、江戸時代には北前船の寄港地としても栄えました。福禅寺が迎賓の場所として使われ、対潮楼は1690年頃に客殿として建てられ、賓客の宿舎として使われました。
碇造船所は、現在でも小型特殊船の建造や修繕を行っています。近年では、映画のロケ地や演歌の舞台にもなっており、観光客も多く訪れています。2018年には、鞆の浦の港町文化をテーマとしたストーリー「瀬戸の夕凪が包む 国内随一の近世港町~セピア色の港町に日常が溶け込む鞆の浦~」が日本遺産に認定され、国内外での評価も高まっています。