広島県尾道市東久保町にある浄土寺は、真言宗泉涌寺派大本山の寺院です。山号は転法輪山(てんぽうりんざん)、院号は大乗院で、本尊は十一面観音です。この寺は中国三十三観音霊場第九番札所でもあります。
浄土寺の歴史は古く、推古天皇24年(616年)に聖徳太子が開いたと伝えられています。鎌倉時代中ごろから文書に登場し、徳治元年(1306年)に真言律宗系の僧・定証によって中興されました。南北朝時代には、各勢力が浄土寺を味方につけようと外護に努めました。特に足利尊氏は、建武3年(1336年)に浄土寺本堂で戦勢挽回を祈願し、幾つかの地頭職を寄進しています。
現在、浄土寺には国宝の本堂・多宝塔や重要文化財の阿弥陀堂、宝篋印塔、方丈などが残っています。また、庭園は名勝に指定されています。浄土寺は歴史的価値が高いだけでなく、文化的価値も高い寺院です。
広島県尾道市東久保町20-28