千光寺驚音楼の鐘は、広島県尾道市東土堂町にある名高いスポットです。この鐘楼は、尾道を代表する観光地「千光寺公園」の中にあり、朱塗りの唐づくりで断崖絶壁に建っています。鐘楼は「驚音楼」と呼ばれ、元禄初年より時刻を近郷近海に報じており、現在ではテレビやラジオを通じて「除夜の鐘」として広く人々に親しまれています。
この鐘楼は、特徴として鐘の上部に百八個のイボ(乳)がなく、梵字百字の真言と五智如来の種子が浮彫りになっており、この地方では珍しい曼荼羅の鐘です。千光寺驚音楼の鐘は、平成8年7月1日に環境庁の選定した「日本の音風景百選」の一つに選ばれています。
この鐘楼は、文豪志賀直哉氏の小説『暗夜行路』にも描写されており、尾道の名物の一つとして知られています。千光寺驚音楼の鐘は、自然の神秘を探賞できる名刹「千光寺」のシンボル的存在です。
広島県尾道市東土堂町19-1