軸源は広島県尾道市向東町1222-50に位置する表具処です。この店は1980年の初頭から様々な素材やデザインとのオリジナル表具を提供しています。軸源の技術を活用して、古書画の修復も行っており、400年前の掛軸を蘇らせることができます。
軸源の修復技術は、まず本紙の状態によってどこまで汚れを落とすかを判断し、祐天寺に現存する別の南無阿弥陀仏の掛軸の色合いに合わせるように行います。まずは本紙作品部分の色落ち止めの処理を行い、はみ出さないように膠やアクリル液などで書をなぞり、皮膜を作ります。この皮膜でコーティングされ、墨が水洗いや薬品で落ちるのを防ぎます。
その後、本紙の傷みが拡がらないように表から一度裏打ちを施し、裏表から本紙を保護します。更に両面から極薄のガラス繊維シートを幾重にも被せ、洗いを始めます。洗いには水を使ったり専用の薬品を使うなどしますが、本紙の状態、仕上がりの目的に合わせて決めます。軸源の技術は、古書画の美を蘇らせるために尽力しています。