明円寺は広島県福山市鞆町後地にある浄土真宗の寺院で、真宗大谷派(東本願寺)の末寺です。正式名称は松江山宝泉院明円寺です。この寺院は古く深い由来を持っており、戦国時代末期には住職が備後門徒を集め、毛利軍と共に織田信長と戦っています。その後には東本願寺設立にも尽力しました。
寺院には貴重な鐘と珍しい袴型の鐘楼があります。特に、朝鮮鐘の形式を取り入れて江戸時代初めに造られた鐘は非常に貴重です。また、4月8日のお釈迦様の誕生日には白い像が展示されます。
明円寺は地域の門徒と共に歩んで来たお寺で、権力にも膝を屈さずに念仏の教えを説き続けています。現在でも人々に教えを説き、悲喜を共にし、安心の源であり続けています。鞆の浦の諸寺の中で最大の檀家数を持つとも言われており、お墓の数も膨大です。歴史的価値が高いこの寺院は、観光客にも人気があります。
広島県福山市鞆町後地1352