善行寺は広島県福山市鞆町後地に位置する寺院です。天文年間(1532〜1554年)に法善という僧侶によって上山田村(熊野町)で開基されました。後に慶長2年(1597年)に玉伝和尚が医王寺下に遷し、正保年間(1644〜1647年頃)に現在地に再移転しました。
この寺院は歴史的に重要な玄奘三蔵法師坐像や阿弥陀如来画像を安置されています。また、江戸時代には朝鮮通信使の常宿としても機能していました。寺社建築には独特の意匠が見られ、例えば本堂の木鼻には波文が彫られています。これは港町である鞆の浦に相応しい題材です。
善行寺は真宗に属し、境内には無料で入場できます。寺院の周辺には潮待ちの港町の景色が楽しめるため、観光客にも人気のスポットです。
広島県福山市鞆町後地1087