広島県福山市鞆町後地1225に位置する淀媛神社は、平町の高台に建てられており、石段を上りきった先に拝殿が存在します。この神社の祭神は淀姫命(よどひめのみこと)で、三韓征伐を行った神功皇后の妹君です。淀姫命は当初、海神・大綿津見命を祀る沼名前神社(渡守神社)の祭主を務めていましたが、後世、その徳が偲ばれて氏神として奉斎され、鞆湾の入口を守護する守り神となりました。
現在の社殿は大正3年に建立され、平成13年に修復されています。境内には「百度石」と呼ばれる石柱があり、2匹の狛犬が挟んでいます。この組み合わせは非常に珍しく、職人の粋を感じさせるものです。
淀媛神社からの眺望は絶景で、遮るものもなく、鞆湾が一望できます。特に8月の例祭では、この高台の境内で太鼓と祭囃子のリズムに乗って神輿を廻す「平の投げ神輿」と呼ばれる豪放な神輿廻しが行われます。
広島県福山市鞆町後地