東広島市西条町下見にある東広島市指定重要文化財旧石井家住宅は、江戸時代後期の寛政7年(1795年)に建築された町家です。元々は西条四日市の西国街道沿いにありましたが、現在は東広島市西条町下見に移築されています。
この町家は、特徴的な「錣葺下ろし」と呼ばれる屋根形式を持ち、県内でも珍しい大規模なものです。玄関には漆喰を塗った大型の防火戸が常備されており、家屋が密集する土地に建つ町家ならではの防火対策がうかがえます。内部は、通り土間がのび、八畳間(座敷、板間、台所)が二列に並んでいます。
旧石井家住宅は、西条四日市の町並みを代表する町家であり、学術的にも当地方の建築文化の継承のためにも重要な建築物です。現在は東広島市の重要文化財に指定されており、一般公開されています。
広島県東広島市西条町下見1086-1