安芸国分寺跡は広島県東広島市西条町吉行にある重要な文化遺産です。この寺院は16世紀中期に建立された山門を持ち、現存する八脚門としてこの地域で唯一のものです。山門の特徴として「船形の肘木」と呼ばれる垂木があり、この時代の建築様式を示しています。
寺院の境内には、薬師堂、護摩堂、本堂などが配置されています。薬師堂には県指定文化財である薬師如来像が安置されており、平安時代後期の仏像として貴重なものです。護摩堂は江戸時代後期に建立されたもので、重厚で装飾的な細部意匠を用いています。
本堂は宝暦9年(1759)に火災に遭い、翌年の秋に京都の仏師が補修を行いました。現在は秘仏となっており、一般公開はされていません。安芸国分寺跡は1936年に史跡に指定され、東広島市が管理しています。
広島県東広島市西条町吉行