安楽寺は広島県東広島市河内町入野にある寺院です。この寺院は、法然上人の弟子である住蓮上人と安楽上人が「鹿ヶ谷草庵」を結び、布教活動の拠点を持ったのが始まりです。境内には住蓮と安楽の墓、後鳥羽上皇の女御であった松虫と鈴虫の供養塔があることから、歴史的な価値が高いと言えます。
通常は非公開ですが、春の花と秋の紅葉の時期に合わせた期間と、かぼちゃ供養の日などに一般公開されます。この時期には、寺宝も公開され、参拝者に煮炊きしたかぼちゃがふるまわれます。安楽寺は、法然上人に二十五霊場の番外寺院として、また松虫姫・鈴虫姫ゆかりの寺院として全国各地より参詣を受けています。
また、親鸞聖人や蓮如上人とも深いご縁がある寺院です。当山は、親鸞聖人が越後国直江津のご配流になられたことに起因する寺院です。さらに浄土真宗の中興・蓮如上人は、松虫姫・鈴虫姫のご出家にまつわる史実を、安楽寺の歴史に残しています。
広島県東広島市河内町入野5959