広島県呉市音戸町鰯浜にあるもみじ銀行音戸支店は、歴史的な建造物として知られています。この銀行は、1905年に設立され、1936年に現在の場所に移転しました。第二次世界大戦中の1945年8月6日、原爆が広島市に投下された際、建物は大きな被害を受けましたが、鉄筋コンクリート造りの構造と装甲シャッターのおかげで、内部が焼失することは免れました。爆発の影響で、3階の装甲シャッターが開いた状態で、全焼した一方、1階と2階のシャッターが閉じていたため、内部が保存されました。
戦後、銀行は機能を維持し、1992年まで営業を続けました。2000年には広島市から重要文化財に指定され、現在は文化イベントや芸術展示の会場として利用されています。建物の外観は、西洋風のデザインで、石造りの外壁に装飾が施されています。内部には大きなアトリウムや、元支店長室、会議室、食堂などが残っており、地下には金庫もあります。
この銀行は、原爆の被害を受けた建物の中で最も保存状態が良く、現在は広島市の歴史的文化財として重要な役割を果たしています。
広島県呉市音戸町鰯浜1丁目5-1