広島県呉市豊町御手洗にある若胡子屋跡は、18世紀後半に最盛期を迎えた待合茶屋の跡地です。この茶屋は、西国大名の参勤交代から西回り航路の廻船までが風待ち・潮待ちをする港町として栄えた御手洗地区に位置しています。最盛期には、遊女や芸妓を100名以上抱えていたと言われ、華やかで繁栄していたと伝えられています。
この茶屋の建物は、入母屋造りで2階建てで本瓦葺きの構造を持ち、現在は御手洗地区の資料館のような扱いとなっています。内部は自由に見学できる状態で、特に2階の部屋には、伝説的な「女郎鉄漿事件」の舞台となった部屋があります。この部屋の壁の一部は、当時のまま残されており、死んだ禿の血染めの手形が見えるという不気味な伝説が残っています。
この若胡子屋跡は、重要伝統的建造物群保存地区として指定されており、現在はその歴史を感じさせる町並みの一部として保存されています。訪れる人々に、昔の栄華と伝説を伝える貴重な文化財です。
広島県呉市豊町御手洗