福岡県古賀市にある船原古墳では、馬具や武器・武具が納められていた6世紀後半から7世紀初頭の埋納坑が発見され、大変注目を集めています。この貴重な発掘に関するデータを元にしたパネル展「船原(ふなばる)古墳遺物埋納坑調査の最前線2024-2025」が九州歴史資料館で開催されます。このイベントでは、科学的調査の成果を活用し、古代の文化財へ新たな視点で迫ります。
平成25年(2013年)、福岡県古賀市の船原古墳に隣接する場所で、6世紀後半~7世紀初頭にかけての豪華な馬具を含む500点以上の遺物が発見されました。これらは発掘時の状態のままで出土し、その保存状態の良さで全国的に大きな話題を呼んでいます。
九州歴史資料館では、X線CTスキャナや三次元計測機といった最新の科学機器を駆使して、マクロ及びミクロな視点から遺物の調査を行っています。このイベントでは、これらの調査成果が中心となり、出土した遺物の最新情報を見ることができます。
船原古墳は武具だけでなく農耕具なども出土しており、それぞれが豪華で国際的な意匠を含んでいます。パネル展では、これらの点を詳しく解説し、古代の文化の多様性を感じ取れる内容となっています。
科学技術を用いた調査の結果、遺物の構造や創作技術、使用方法などが明らかになった部分も少なくありません。これにより、今まで知られることのなかった古代の暮らしや文化が具体的に示され、理解を深めることができます。
パネル展は、2025年3月25日(火)から6月29日(日)にわたり開催されます。観覧時間は9:30~16:30で、入館は16:00までとなっています。
九州歴史資料館は、福岡県小郡市三沢5208-3に位置し、電車では西鉄天神大牟田線三国が丘駅から徒歩約700m、またはJR鹿児島本線原田駅からタクシーで約10分です。駐車場も完備されており、車でのアクセスにも便利です。
船原古墳遺物埋納坑調査のパネル展「最前線2024-2025」は、豊富な文化財と科学技術を駆使した調査により、古代の技術と生活様式を深く掘り下げて紹介しています。興味を引く展示が盛りだくさんで、一度訪れれば、古代の日本が持っていた多様性と独自性に触れることができるでしょう。この機会にぜひ足を運び、貴重な日本の歴史を体感してください。
福岡県小郡市三沢5208-3