広島県広島市中区中島町にある平和記念公園内には、慈仙寺跡の墓石という歴史的スポットがあります。この墓石は、1689年(元禄2年)に広島藩浅野家の岡本宮内の墓として建立されました。慈仙寺は、爆心地から約200メートル離れた場所にあり、原爆によって全ての建物が壊滅し、住職や住職の妻も被爆の犠牲になりました。
強烈な爆風により、境内にあった墓石も吹き飛ばされ散乱しましたが、この墓石は爆風の威力を物語るままに残されています。平和記念公園の建設の際には、周囲を石で囲んで盛り土して整備され、被爆当時の地面をそのままとどめています。
現在、この墓石は平和記念公園の一部として保存されており、原爆の被害を伝える重要な歴史的資料となっています。訪れる人々に原爆の惨状を伝え、平和の願いを込めています。
広島県広島市中区中島町平和記念公園内